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『Nefes』を観る

 http://www.nefesfilm.com/
 一昨年に公開されたトルコの戦争映画です。監督はレヴェント・セメルジ。
 人里離れた高地の厳しい環境の中で、テロリストの脅威から祖国を守るために戦うトルコの山岳部隊の話。ドキュメンタリーではない(と思う)ものの、実在のトルコ軍とPKK(クルド人系テロリスト)の闘争の現実を、真に迫る映像と脚本で切り抜いた作品。
 静謐な空気の中に、家族や恋人を思う青年の切実な祈りが込められた映画です。

 youtubeにて邦訳付きのフィルムが公開されています。興味のある方は是非。



 



 ここ一年ほど戦争映画を観ていなかったもので、非常に新鮮に感じました。

 日本において戦争映画というと、日本やアメリカ、韓国のものが有名ですし(所謂『プライベート・ライアン』とか『ブラザーフッド』とか)、もしくは大戦期のドイツやフランス、ロシアなどを舞台にした作品を観ている方も少なくないと思われます。ですが、イスラム圏を舞台にした作品には馴染みの薄い方が多いのではないでしょうか。

 日本人にとって、東欧や中央アジア、オリエンタリズムの世界ほど得体の知れないものはないと思います。義務教育の世界史においても西欧やアメリカ、中国などと比べ、アラブ圏やイスラム圏の歴史は比較的軽視されているように思えます。911テロやイラク戦争、イスラエル・パレスチナ問題などから、イスラム社会への「よくわからない恐怖」を感じるのも無理はない話です。

 この映画の舞台となるトルコもオスマン帝国時代から続くイスラム国家ですが、日本とは意外にも多くの交友がある国家であることは、あまり知られていないのではないでしょうか。エルトゥールル号事件では日本人によって沈没したトルコ船舶の人員が救出され、イラン・イラク戦争ではトルコ政府によってイランに取り残された日本人が救出されるなど、互いに恩義を重ねてきた歴史があります。
 これは余談ですが……日本の国旗は白地に赤の日の丸、トルコの国旗は赤地に白の月と星。どちらも同じアルタイ語族ですし、歴史学などをよく識っていれば深い関わりが見つかるのかもしれませんね。
(こういうヒドい例もあったりはしますが……
 http://www19.atwiki.jp/torco/pages/1.html


 僕は軍隊や戦争を知らない世代ですし、信仰に厚い人間でもないため、トルコのイスラム社会や皆兵制に対して正しく理解することは難しいかもしれません。ですが、日本人が戦後の教育で教えられてきた「戦争の悲惨さ」だけが、その全てではないことを『Nefes』は教えてくれるように感じられます。
  1. 2011/01/30(日) 20:58:40|
  2. 生田 六之助
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